径一
けいいち
名詞
標準
文例 · 用例
パイプ――直径一尺ぐらいの鉄管は――下水だめが、そのまま凍ったような形において凍るのであった。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
その他、パリ近郊の大地図、直径一尺にちかきセルロイドの独楽、糸よりも細く字の書ける特製のペン先、いずれも掘出物のつもりで買った品物ばかりなのだが、番頭笑って、もうおいとま致します、と言う。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
雪片のごく大きいのは時として直径一寸ほどになる事がある。
— 寺田寅彦 『雪の話』 青空文庫
手水鉢を座敷のまん中で取り落として洪水を起こしたり、火燵のお下がりを入れて寝て蒲団から畳まで径一尺ほどの焼け穴をこしらえた事もあった。
— 寺田寅彦 『どんぐり』 青空文庫
よく見ていると、そのようなのに限って袋の横腹に直径一ミリかそこらの小さい孔がある事を発見した。
— 寺田寅彦 『簔虫と蜘蛛』 青空文庫
おもしろいのは、このローラーが全部木製で、その要部となる二つの円筒が直径一センチメートル半ぐらいであったかと思うが、それが片方の端で互いにかみ合って反対に回るようにそこに螺旋溝が深く掘り込まれていた。
— 寺田寅彦 『糸車』 青空文庫
深さ一メートルの四角なコンクリートの柱の頂上のまん中に径一寸ぐらいの金属の鋲を埋め込んで、そのだいじな頭が摩滅したりつぶれたりしないように保護するために金属の円筒でその周囲を囲んである。
— 寺田寅彦 『小浅間』 青空文庫
テント内の夜の燈火は径一寸もあるような大きなろうそくである。
— 寺田寅彦 『小浅間』 青空文庫