罪なき
つみなき
連体詞
標準
guilt-free
文例 · 用例
同時にばたばたと飛び立った胸黒はちょうど真上に覆いかかった網の真唯中に衝突した、と思うともう網と一緒にばさりと刈田の上に落ちかかって、哀れな罪なき囚人はもはや絶体絶命の無効な努力で羽搏いているのである。
— 寺田寅彦 『鴫突き』 青空文庫
あわれこの罪なき声、かわたれ時の淋びしき浜に響きわたりぬ。
— 国木田独歩 『たき火』 青空文庫
詩人が庭のたき火も今夜をかぎりなれば残り惜しく二人は語り、さて帰るさ、庭の主人に一語の礼なくてあるべからずと、打ち連れて詩人の室に入れば、浮世のほかなる尊き顔の色のわかわかしく、罪なき眠りに入れる詩人が寝顔を二人はしばし見とれぬ。
— 国木田独歩 『星』 青空文庫
またそのほうのような名代の芸人になれば、ずいぶん多数の贔屓もあろう、その贔屓が、裁判所においてそのほうが虚偽に申し立てて、それがために罪なき者に罪を負わせたと聞いたならば、ああ、白糸はあっぱれな心掛けだと言って誉めるか、喜ぶかな。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
二三年まえ、罪なきものを殴り、蹴ちらかして、馬の如く巷を走り狂い、いまもなお、ときたま、余燼ばくはつして、とりかえしのつかぬことをしてしまうのである。
— ――当りまえのことを当りまえに語る。 『もの思う葦』 青空文庫
よしや執着の留りて怨を後世に訴ふるとも、罪なき我を何かせむ、手にも立たざる幻影にさまで恐るゝことはあらじ、と白昼は何人も爾く英雄になるぞかし。
— 泉鏡花 『妖怪年代記』 青空文庫
『だがお前だろ、あの子の罪なき心を砕いたのは。
— A STUDY IN SCARLET 『緋のエチュード』 青空文庫
何十人と云ふ罪なき生命をうばつたのだ。
— 村山槐多 『殺人行者』 青空文庫
作例 · 標準
争いに巻き込まれた罪なき市民たちの悲劇は、決して繰り返してはならない。
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彼の罪なき一言が、思わぬところで大きな騒動を引き起こしてしまった。
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罪なき動物たちが実験の犠牲になっている現状に、心を痛めている。
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