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来一

らいいち
名詞
1
標準
文例 · 用例
私は、人のちからの佳い成果を見たくて、旅行以来一月間、私の持っている本を、片っぱしから読み直した。
――馬をさへ眺むる雪の朝かな―― 碧眼托鉢 青空文庫
その光栄の失敗の五年の後、やはり私の一友人おなじ病いで入院していて、そのころのおれは、巧言令色の徳を信じていたので、一時間ほど、かの友人の背中さすって、尿器の世話、将来一点の微光をさえともしてやった。
太宰治 創生記 青空文庫
来一流の作家のものは作因が判然していて、その実感が強く、従ってそこに或る動かし難い自信を持っている。
太宰治 自信の無さ 青空文庫
来一つの物に一つの色彩が固有しているというわけのものではない。
梶井基次郎 冬の蠅 青空文庫
その筈で、梅子は殆ど富岡老人に従来一言たりとも叱咤れたことはない。
国木田独歩 富岡先生 青空文庫
その翌日村長は長文の手紙を東京なる高山法学士の許に送った、その文の意味は次ぎの如くである、―― 御申越し以来一度も書面を出さなかったのは、富岡老人に一条を話すべき機会が無かったからである。
国木田独歩 富岡先生 青空文庫
何十年来一日も欠かさず水をそそがれた不動明王の体からは蒼い苔がふき出している。
織田作之助 大阪発見 青空文庫
二 彼は大晦日の晩から元旦の朝へかけて徹夜で仕事をしなかった年は、ここ数年来一度もないという。
織田作之助 青空文庫