幻辞.com

妄覚

もうかく
名詞
1
標準
文例 · 用例
第一、こんな窮屈な不自然きわまる形の中に、博士がなぜ描かねばならなかったものか、考えてみ給え」 そうして、黙示図の余白に、鉛筆での形を書いてから、「熊城君、これが※を表わす上古埃及の分数数字だとしたら、僕の想像もまんざら妄覚ばかりじゃあるまいね」と簡勁に結んで、それから鎮子に云った。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
と云うのは、これまで妄覚にすぎなかった算哲生存説に、ほぼ確実な推定がついたことなんですよ」「アッ、なんと云われる!
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
恐らく読者諸君は、盤得沙婆のこの一書を指して、如何にも狂信者らしい、荒唐無稽を極めた妄覚と嗤うに相違ない。
小栗虫太郎 夢殿殺人事件 青空文庫
パッと眼を打って来た金色の陽炎に眩まされて、殺人現場と云う意識がフッ飛んでしまったばかりでなく、先刻盤得尼の手紙を読んで妄覚と笑ったものが、今や彼の眼前で、寒天のように凝り固まって行こうとしている。
小栗虫太郎 夢殿殺人事件 青空文庫
彼も美智子も一種の錯覚か妄覚にかかって、浪のあいだから首を出した大きい海亀を見あやまって、人の顔だとか人魚だとか騒いだのだろうと想像した。
岡本綺堂 海亀 青空文庫
君は『群衆妄覚』ということを知らないのか。
岡本綺堂 西瓜 青空文庫
群衆心理を認めながら、群衆妄覚を認めないということがあるものか。
岡本綺堂 西瓜 青空文庫
それがいわゆる群衆妄覚だ。
岡本綺堂 西瓜 青空文庫