草っぱら
くさっぱら
名詞
標準
grassy field
文例 · 用例
「なに、ね、××の臨海亭の裏手に草っぱらがあるのだ、そこに小屋がけをして六十位の婆さんがいる、ところで、この男は、二十二三の女がいるというから大に争っているところだよ」 画家は苦笑しながら手にしていたカップをぐいと飲んだ。
— 田中貢太郎 『草藪の中』 青空文庫
「姐さん、この裏手の草っぱらに家があるね」 婢は益雄の前へ茶碗を置こうとしていた。
— 田中貢太郎 『草藪の中』 青空文庫
「この草っぱらと畑の総面積は、どのくらいあると思う」と、母親の附添で仕合せな、せいたか坊やの通称のある瀬田青年が口をきると、「まず五千坪だね」と、口を尖らせるので蛸さんと綽名のある料亭の一人息子が、さっそく見積りをつけた。
— 鷹野つぎ 『草藪』 青空文庫
帰り、カゴ町の広い草っぱらで螢が飛んでいた。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
草っぱらのすみっこにおしつけられたようになって…… それで居て勢よく二十本ばかりはスックとそろって出た。
— 宮本百合子 『つぼみ』 青空文庫