あの頃
あのころ
表現
標準
in those days
文例 · 用例
「西部劇通信」だの「ゼーロン」だのを書いた昭和五年の頃は、彼の返り咲きの観があつたし、評判がよかつたのであるが、あの頃のものよりも、それから暫く後に書いた、水車小屋の壁に凭れて月の明りで手紙を読む短篇なぞの方が、遙かに牧野さんらしいものであると思はれる。
— 中原中也 『思ひ出す牧野信一』 青空文庫
それはさて、今よりも、子供の時分の方が、よつぽど海は好きだつたやうだから、してみると今よりも、あの頃の方が「こころまゝ」だつたのだらうか?
— ――人と海―― 『海の詩』 青空文庫
実際あの頃の政府は、馬鹿な悪い親で、大ばくちの尻ぬぐいに女房子供の着物を持ち出し、箪笥はからっぽ、それでもまだ、ばくちをよさずにヤケ酒なんか飲んで女房子供は飢えと寒さにひいひい泣けば、うるさい!
— 太宰治 『返事』 青空文庫
けれども、あの頃の志功氏の画は、なか/\佳かつたと思つてゐます。
— 太宰治 『青森』 青空文庫
けれども、あの頃の志功氏の画は、なかなか佳かったと思っています。
— 太宰治 『青森』 青空文庫
それとほとんど同時に『ホトトギス』という雑誌の予約購読者になったのであったが、あの頃の『ホトトギス』はあの頃の自分にとっては実にこの上もなく面白い雑誌であった。
— 寺田寅彦 『明治三十二年頃』 青空文庫
現在のようなジャーナリズム全盛時代ではおそらく大多数のこうした種類の挿画や裏絵は執筆画家の日常の職業意識の下に制作されたものであろうと思うが、あの頃の『ホトトギス』の上記の画家のものはいかにも自分で楽しみながら描いたものだろうという気のするものばかりである。
— 寺田寅彦 『明治三十二年頃』 青空文庫
あの頃の短文のようなものなども、後に『ホトトギス』の専売になった「写生文」と称するものの胚芽の一つとして見ることも出来はしないかという気がする。
— 寺田寅彦 『明治三十二年頃』 青空文庫
作例 · 標準
「あの頃は、毎日が冒険のようだったね。」
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この歌を聴くと、あの頃の淡い初恋を思い出す。
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あの頃と違って、今は時間にも心にも余裕ができた。
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親は、あの頃の苦労話をして、よく私たちを諭したものだ。
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