懐素
かいそ
名詞
標準
文例 · 用例
それは旅中で知合になった遊歴者、その時分は折節そういう人があったもので、律詩の一、二章も座上で作ることが出来て、ちょっと米法山水や懐素くさい草書で白ぶすまを汚せる位の器用さを持ったのを資本に、旅から旅を先生顔で渡りあるく人物に教えられたからである。
— 幸田露伴 『観画談』 青空文庫
それも懐素のような奇怪な又|飄逸なものではありません、もっと柔らかに、もっと穏やかに、そうして時々粋な所を仄かすといったような草書です。
— 夏目漱石 『木下杢太郎著『唐草表紙』序』 青空文庫
彼の書が、師大秀等の影響を引かず、懐素を習うたものと仙石亮博士の認められたのは、誰しも異論のない所である。
— 折口信夫 『橘曙覧評伝』 青空文庫
其以前に師明導の俤ある時代、又宣長の書に近い時期あることも言はれてゐるが、其ほど詳しく考へることは、却てどうかと思ふから、仙石博士の説の外輪だけ借りて、明導の書に似た時代から、稍自在を生じ、又再、顔真卿を経て、張旭・懐素を喜ぶ時期が来たのだと見るべきであらう。
— 折口信夫 『橘曙覧評伝』 青空文庫
懐素の書が、いつも引き合いに出されるが、私どもの今までに見た懐素というものは、あえて感心するほどのものではなく、むしろあの時代では俗書に属する方ではないかと考えている。
— 北大路魯山人 『良寛様の書』 青空文庫
法帖で見るところの懐素の書は、まず第一に描線の運行が、素直なものではない。
— 北大路魯山人 『良寛様の書』 青空文庫
良寛様の書は懐素のような才技肌ではない。
— 北大路魯山人 『良寛様の書』 青空文庫
懐素律師戒本疏四巻。
— 和辻哲郎 『古寺巡礼』 青空文庫
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懐素 は、中国唐代の書家・僧。字は蔵真(ぞうしん)、俗姓は銭(せん)、零陵の人で、詩人として有名な銭起の甥にあたる。
出典: 懐素 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0