町続き
まちつづき
名詞
標準
文例 · 用例
社は山に向い、直ぐ畠で、かえって裏門が町続きになっているが、出口に家が並んでいるから、その前を通る時、主税も黙った。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
元来宿を出る時この二人は温泉街の夜店飾りの濡灯色と、一寸野道で途絶えても殆ど町続きに斉しい停車場あたりの靄の燈を望んだのを、番傘を敲かぬばかり糸七が反対に、もの寂しいいろはの碑を、辿ったのであったから。
— 遺稿 『遺稿』 青空文庫
暗い町続きを三人はぶらぶらと歩いていた。
— 徳田秋声 『爛』 青空文庫
余が桜の杖に頤を支えて真正面を見ていると、遥かに対岸の往来を這い廻る霧の影は次第に濃くなって五階|立の町続きの下からぜんぜんこの揺曳くものの裏に薄れ去って来る。
— 夏目漱石 『カーライル博物館』 青空文庫
町続きで十分ぐらいしか電車に乗らないうちに、筥崎神社前という処に着いた。
— 夢野久作 『山羊髯編輯長』 青空文庫
町続きの温泉場に来ていたあの人は、なにか手の届かないような魅力を持っていました。
— ――近代説話―― 『旅だち』 青空文庫
門司から博多まで五十哩というもの殆ど町続きになりました」 と川島さんは福岡県の為めに気焔を揚げた。
— 佐々木邦 『ぐうたら道中記』 青空文庫
」「オホヽヽヽ」「ハッハヽヽヽ」 と安達君は一町続きのエレベーターを思い出した。
— 佐々木邦 『求婚三銃士』 青空文庫