献歌
こんうた
名詞
標準
文例 · 用例
一例は万葉集巻一の初めの方の、「中皇命使間人連老献歌」である。
— 折口信夫 『相聞の発達』 青空文庫
総じて人麿の作は重厚で、軽薄の音調の無きを特色とするのは、応詔、献歌の場合が多いからというためのみでなく、どんな場合でもそうであるのを、後進の歌人は見のがしてはならない。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
また、この歌は応詔の歌であるが、特に帝徳を讃美したような口吻もなく、離宮に聞こえて来る海人等の声を主にして歌っているのであるが、それでも立派に応詔歌になっているのを見ると、万葉集に散見する献歌の中に、強いて寓意を云々するのは間違だとさえおもえるのである。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
天皇遊獵内野之時中皇命使間人連老獻歌やすみしゝ我大君の、あしたには取り撫でたまひ、夕にはいよせ立てゝし、みとらしの梓の弓の、なか筈の音すなり、朝狩に今立たすらし、夕狩に今立たすらし、みとらしの梓の弓の、なか筈の音すなり 中皇命は舒明天皇の皇女なり。
— 正岡子規 『萬葉集を讀む』 青空文庫