魅気
魅気
名詞
標準
文例 · 用例
お艶は世上稀にある聖女型と童女型の混った女で、声のみならず人間に一種の魅気を持っていた。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
かの女はそのように鬱屈した姿で心を内へ内へと探り入り、持って生れたまゝで何と表現すべくもない異常な情熱の魅気を自分で眺めて自分をあわれみ、自分にすゝり泣いていたのだった。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
なお、傍因となるものは、いくら眼立たない女にしろ潜まっている魅気にかゝってこのとき既に二人の若い芸人がかの女に吸い寄せられていた。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
それをまたかの女の抱え家も許してかの女を甘やかして置いていたということは、気品とその頭の高さと共にかの女の魅気であった。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
かの女の魅気というものは特別なもので中には同性の女でそれに引っかゝるのもあった。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
何故というのにわたしはかの女の魅気に捉えられたにも違いないが、それにしても、自分から惚れたと思っていた。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
それらからかの女の魅気は、それを運び出したこっちの衷情を無意識のうちにも取り食って自分のいのちの滋養にしてしまう作用をした。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
男の心が須臾も自分より反れないために、その男は魅気に疲れヘト/\となり、かの女の愛の薬籠中のものとなる。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫