端者
はしたもの
名詞
標準
文例 · 用例
我々は「いき」の理解に際して universalia の問題を唯名論の方向に解決する異端者たるの覚悟を要する。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
詩論家としての僕は、決して「近代風景」の異端者でなく、水に油をさしたような反対党員ではないつもりだ。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
にもかかわらず、この雑誌の一味からは、僕が異端者のように考えられ、多くの思いがけない読者からは、常に無理解の反感を持たれたりする理由は、つまり言って、僕の論文に、何かの著るしい欠点があり、説明の不充分や論述の混乱から、読者を誤解させるものがあるからである。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
まあ海底の異端者とでもいつたやうなところですかね。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
ひょっとしたらこの青年は性情の片端者なのではあるまいか、他の性情や感覚や才能まで、その芽を※ぎ取られ、いのちは止むなく食味の一方に育ち上った。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
天才は大概片端者だという。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
元祖の選んだ題材以外の天然を写すものは異端者であり反逆者である。
— 寺田寅彦 『備忘録』 青空文庫
どうして姫君にお尽くしすればよいか、相談相手はなし、親身の兄弟までが監に反対すると言って、異端者扱いにして自分と絶交する始末である。
— 玉鬘 『源氏物語』 青空文庫