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藁屋

わらや
名詞
1
標準
文例 · 用例
老人も、若者も、家婦も、子供も、すべての家族が同じ藁屋根の下に居て、祖先の煤黒い位牌を飾つた、古びた佛壇の前で臥起してゐる。
萩原朔太郎 宿命 青空文庫
老人も、若者も、家婦も、子供も、すべての家族が同じ藁屋根の下に居て、祖先の煤黒い位牌を飾つた、古びた仏壇の前で臥起してゐる。
萩原朔太郎 散文詩集『田舎の時計 他十二篇』 青空文庫
生垣で囲われた藁屋根の家が、閑雅に散在している郊外村落の昼景である。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
殊に私を驚喜させたのは、その水田に臼づくところの、藁屋の蔭の水車であった。
小島烏水 不尽の高根 青空文庫
其處らの森陰の汚ない藁屋の障子の奧からは端唄の三味線をさらつて居る音も聞こえた。
寺田寅彦 寫生紀行 青空文庫
三 こんな年していうことの、世帯じみたも暮向き、塩焼く煙も一列に、おなじ霞の藁屋同士と、女房は打微笑み、「どうも、三ちゃん、感心に所帯じみたことをおいいだねえ。
泉鏡花 海異記 青空文庫
路の両側しばらくのあいだ、人家が断えては続いたが、いずれも寝静まって、白けた藁屋の中に、何家も何家も人の気勢がせぬ。
泉鏡花 星あかり 青空文庫
近くに藁屋も見えないのに、その山裾の草の径から、ほかほかとして、女の子が――姉妹らしい二人づれ。
泉鏡花 若菜のうち 青空文庫