算する
さんする
動詞
標準
文例 · 用例
虚數の虎 「機因」といふ現象は、客觀的には決定されたもの(因果律の計算する必然的な數字)であるけれども、主觀的には全く氣まぐれな運であり、偶然のものにすぎない。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
しかるにもし人間以上の官能を有するいわゆるマクスウェルの魔のごときものありて、分子一つ一つの排置運動を認めその運動や結合の方則を知りて計算するを得ば、少なくも吾人が日蝕を予報するくらいの確かさをもってこれらの現象を予報するを得べし。
— 寺田寅彦 『自然現象の予報』 青空文庫
それで私は三人の同窓の死だけから他のものの死の機会を推算するような不合理をあえてしようとは思わない。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
ヱジプトでは四年に一度天狼星が日の出と同時に現はれるので、かうした天文現象の文献が古代埃及の年代を計算する一助となつてゐるといふことである。
— 岡本かの子 『星』 青空文庫
自然が何万粒の数の子を、いくらかの鰊として予算するようなものだ。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
彼の盲目よりして、自分の価値を或は有利に若しくは不利に計算するとしても、人間の価値はもとより人間の価値通りに存在して居るのである。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
否思ひがけない処でないにしても、彼は十分なる位置に自分を置く――即ち先づ白川をして金を作らせる、其上に自分が働き出すことが自分の十分なる位置を占めることであると打算する勝手な考が、かなり彼の方針の上に活躍して居た。
— 平出修 『瘢痕』 青空文庫
からだで掴んでしまった現実を素早く計算する神経の細かさ――それが眼にあらわれていると思った。
— 織田作之助 『四月馬鹿』 青空文庫