面目玉
めんぼくだま
名詞
標準
文例 · 用例
「儲かりまっか」 と、挨拶したり、すぐ、ぼろの出る粗悪品を輸出したりして、大阪商人及び大阪人の面目玉を、踏潰した、野郎共は、他国の、奴にちがいない。
— 直木三十五 『大阪を歩く』 青空文庫
面目玉をふみつぶしたって、お前なんざ、はじめっから、ふみつぶす面目玉がありゃアしないじゃないか。
— こけ猿の巻 『丹下左膳』 青空文庫
黒門町の壁辰の娘お妙に恋をして、思いの通らぬところから、甲良屋敷の脇坂山城守に訴人をしたが、人ちがいということになって面目玉を踏み潰した生ッ白い若旦那だ。
— 新版大岡政談 『魔像』 青空文庫
――さア、そこらで室調を、便利な階下へうつすことにしようじゃないか」 帆村荘六の面目玉は丸潰れだった。
— 海野十三 『ネオン横丁殺人事件』 青空文庫
あんなのこそほんとに、面目玉を踏み潰されたとか噛み潰されたとかいうんだろう。
— 女子と小人の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
けっしてまちがいはありません」 ところが意外にもひょっくりと女の子が出てきたので、メルヴィル先生はひどく面目玉をつぶし、あたしが大きくなってからも、逢うたびにかならず愚痴をこぼした。
— 久生十蘭 『だいこん』 青空文庫
庄兵衛が逆上して卒中を起そうと、播磨守さまが面目玉をふみつぶして隠居なさろうと、そんなことをお気の毒とも、おいたましいとも思うのじゃない。
— 丹頂の鶴 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
面目玉を潰した名主は五十両の仕度金をやったにお前たちは五両か十両のものを買ってきたのだろうとカンカンになってお里母子を村内から追放する。
— 「怪談牡丹燈籠」「江島屋騒動」「怪談乳房榎」「文七元結」「真景累ヶ淵」について 『我が圓朝研究』 青空文庫