表看板
おもてかんばん
名詞
標準
sign out in front
文例 · 用例
半次詰め寄って、T「誰に断って 俺の先生の表看板 横取りしたァ!
— 山中貞雄 『中村仲蔵』 青空文庫
饅頭屋、土産物商、時計屋、骨董屋などの表看板は、文字通り表看板にすぎなかった。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
肉親からの仕送りがまるで無い様子で、或る時は靴磨きをした事もあり、また或る時は宝くじ売りをした事もあって、この頃は、表看板は或る出版社の編輯の手伝いという事にして、またそれも全くの出鱈目では無いが、裏でちょいちょい闇商売などに参画しているらしいので、ふところは、割にあたたかの模様である。
— 太宰治 『渡り鳥』 青空文庫
この人、日本橋に褄を取って、表看板の諸芸|一通恥かしからず心得た中にも、下方に妙を得て、就中、笛は名誉の名取であるから。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
私の知りあひに、御旅館とは表看板、實は安下宿に居るのがあるが、秋のながあめ、陽氣は惡し、いやな病氣が流行ると言ふのに、膳に小鰯の燒いたのや、生のまゝの豆府をつける。
— 泉鏡太郎 『湯どうふ』 青空文庫
表看板には例の国姓爺が虎狩をしている図をかいて、さあ、さあ、評判、評判と囃し立てることになった。
— 岡本綺堂 『虎』 青空文庫
小三の名は知っていたが、半七は曾てその芝居を覗いたことはないので、一体どんな様子かと、鳴り物に誘われて境内へはいると、型ばかりの小屋の前には、古い幟や新しい幟が七、八本も立ちならんで、女や子供が表看板をながめているのが、葉桜のあいだに見いだされた。
— 唐人飴 『半七捕物帳』 青空文庫
「槍術指南の表看板只今通りすがりに御見かけ申して推参仕った。
— 江戸に帰った退屈男 『旗本退屈男 第九話』 青空文庫
作例 · 標準
例句