殉
殉
名詞
標準
文例 · 用例
ニイチェこそは、実に近代の苦悩を一人で背負つた受難者であり、我々の時代の痛ましい殉教者であつた。
— 萩原朔太郎 『ニイチェに就いての雑感』 青空文庫
耶蘇と同じく、ニイチェもまた自己が人類の殉教者であり、新時代の新しいキリスト(救世主)であることを自覚して居た。
— 萩原朔太郎 『ニイチェに就いての雑感』 青空文庫
これは情想のすなほにして殉情のほまれ高きを尊ぶ。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
)外国に於て見れば、バイロンは正義に殉じた熱血児で、ハイネはプラトニックに恋愛を歌いつつ、革命に熱した人生の戦士であった。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
ヴェルレーヌ、李白に至っては典型的なる純情のニヒリストで、陶酔の刹那に生を賭け、思慕の高翔感に殉死しようとするところの、真の「詩情の中の詩情」を有する詩人であった。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
彼はニイチェの英雄であり、藝術至上主義の傷ましい殉教者だ。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
あの女性的で、感傷的で、本來優美な性情をもつた殉情詩人の生田春月が、晩年に於ける烈しい思想への轉向は何を語るか。
— 萩原朔太郎 『悲しき決鬪』 青空文庫
ただちがふところは、ラムボオが透徹した知性人であつたに反し、中原君がむしろ殉情的な情緒人であつたといふ一事である。
— 萩原朔太郎 『中原中也君の印象』 青空文庫