藍瓶
あいがめ
名詞
標準
earthenware pot for storing indigo dye
文例 · 用例
五|彩の漣は鴛鴦を浮べ、沖の巌は羽音とゝもに鵜を放ち、千|仭の断崖の帳は、藍瓶の淵に染まつて、黒き蠑※の其の丈大蛇の如きを沈めて暗い。
— 泉鏡太郎 『十和田湖』 青空文庫
ああ、おやおや、五つ紋の泡が浮いて、黒の流れに藍が兀げて出た処は、まるで、藍瓶の雪解だぜ。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
それに其の頃は紺が七日からも經たねば沸ないやうな藍瓶で染られたので、今の普通の反物のやうな水で落ちないかと思へば日に褪めるといふのではなく、勘次がいつたやうに洗濯しても却て冴えるやうなので、それに地質もしつかりと丈夫なものであつた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
けれど家の中にはいると、様子がだいぶ違う、藍瓶が幾つとなく入り口の向こうにあって、そこに染工職人がせっせと糸を染めている。
— 田山花袋 『田舎教師』 青空文庫
正香はまた、四つずつ一組としてある藍瓶を縫助にさして見せた。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
一度などは川底に紺屋の藍瓶を伏せたような濃藍色を呈した甌穴の連っている間の縁を、股を没する急流に押されながら渉ったこともあった。
— 木暮理太郎 『秋の鬼怒沼』 青空文庫
それはちょうど、紺屋の藍瓶の中へ落ちた者が、あわてふためいて瓶から這い上るような形であります。
— 伯耆の安綱の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
渾身の力を絞ってやっと蓋を跳上げて、箱の外へもがき出した一人の男は面も着物も、そっくりと紺屋の藍瓶へ漬けておいたように真黒くなっていました。
— 伯耆の安綱の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
工房では、職人が藍甕(あいがめ)の世話をしながら、一日を始めた。
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博物館の展示では、江戸時代に使われていた藍瓶(あいがめ)が、当時の染色技術の粋を集めたものとして紹介されていた。
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職人A: 「今日の藍瓶(あいがめ)の様子はどう?」
職人B: 「「うん、いい感じに発酵してるみたい。そろそろ藍を仕込む時期かな。」」
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「この藍瓶(あいがめ)は、釉薬(ゆうやく)の調合に特に工夫を凝らした一点物です。」と陶芸家は語った。
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