横糸
よこいと異読 ぬきいと・ぬき・い
名詞多音語
標準
weft
文例 · 用例
ごくごくわずかな部数の本を出会いの場としても、書き手の与えてくれる縦糸と、読み手の心が紡ぎ出す横糸を編み、大切な人生の一こまを織りあげることはできるのです。
— 富田倫生 『本の未来』 青空文庫
早朝仄暗い頃、蚊の類の小さな羽虫が沢山引っかかってる破れ巣の横糸を食ってしまい、新らしい完全な巣を張ってしまうのを見定めて、私はそれに投げ与えるべき大きな昆虫を、どんなにか探し廻ったことだろう。
— 豊島与志雄 『蜘蛛』 青空文庫
それと同時に、織り手は梭の横糸を、左から右、右から左と、半分づつの経糸二つの間を通す。
— STORY-BOOK OF SCIENCE 『科学の不思議』 青空文庫
そして、既に張つた横糸によつて昇つて行つて、その糸の端を円周にくつつける。
— STORY-BOOK OF SCIENCE 『科学の不思議』 青空文庫
この山川雲霧、禽獣虫魚、草木花卉という横糸、春夏秋冬という縦糸、即ちこの経緯の織りなす天地を描き、その天地に情を寄する心が我が俳句への道であります。
— 高浜虚子 『俳句への道』 青空文庫
描写その他に、私の想像の繊維も横糸にはいっていることはいわずもがなである。
— 吉川英治 『茶漬三略』 青空文庫
思いがその糸で、善行悪行が縦糸横糸、そして人生という機織り機で織られた布こそ人格である汝心を澄ませよ、そうすれば汝の心は豊かで素敵で美しく、不和にも無傷となる。
— MORNING AND EVENING THOUGHTS 『朝に想い、夜に省みる』 青空文庫
縦糸は太いが、横糸は極めて粗い。
— 吉川英治 『源頼朝』 青空文庫