頽
頽
名詞
標準
文例 · 用例
「いき」の「諦め」は爛熟頽廃の生んだ気分であるかもしれない。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
そうして、ボオドレエル自身の説明{9}によれば、「ダンディズムは頽廃期における英雄主義の最後の光であって……熱がなく、憂愁にみちて、傾く日のように壮美である」。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
かくて私の生活は官能的にも頽廢の薄暮をかなしむであらう。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
かつてボドレエルやマラルメによつて代表された一種の頽廢氣分の詩風、即ち所謂「象徴詩」なるものは、その特色ある名稱として用ゐられる限り、今日既に廢つてしまつた。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
そは世紀末の文明が生んだ一種の頽廢的詩形に屬すると。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
怒り、淋しい頽廢の怒り、閃く、自棄的な時、どこにも快活な、何物へも得意さと云ふものが現はれない日、病的な程堪へ難い日がある。
— 萩原朔太郎 『純情小曲集』 青空文庫
舊き景物はすべて頽れ、新しき市街は未だ興されない。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
兄は淫慾のゆふべより飛散し散亂し、しかも哀しき肉身交歡の形見をだにもとめない頽廢徳者だ。
— 萩原朔太郎 『散文詩・詩的散文』 青空文庫