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事欠く

ことかく
動詞-五段-カ行動詞-自動詞
1
標準
to lack
文例 · 用例
それ故、私は、食事にも事欠くような日々の中で、歯を喰縛りながら、「パヴィリヨン・オン・ザ・リンクス」を書いたのだ。
中島敦 光と風と夢 青空文庫
所詮は抵当物件を悉く提供しても、辛うじて債務の域に達する程度で、わづかな蓄妾費の捻出にさへも事欠く状態らしかつた。
牧野信一 熱海線私語 青空文庫
その分け前は一度に五十金乃至は百金にも達する程であつたから、祭りの日が来るならば私達の水車小屋は忽ち裕福となつて、あの黒雲共に面目も立つわけなのであるが、今やもう私達は日々の米塩に事欠く仕儀に立ち至つてゐたのである。
牧野信一 バラルダ物語 青空文庫
おれの手足がすこやかになったら、太刀の柄巻きしても、雀弓の矢を矧いでも、親子ふたりの口すぎには事欠くまい。
岡本綺堂 玉藻の前 青空文庫
旧冬十一月からことしの正月末へかけて、こんな冬季の乾燥が続きに続いたら、今に飲料水にも事欠くであろうと言われ、雨一滴来ない庭の土は灰の塊のごとく、草木もほとほと枯れ死ぬかと思われた後だけに、この雪はめずらしい。
島崎藤村 雪の障子 青空文庫
それがもし恋愛といったような特殊の場合であるとしても、老年の彼以上にも適当な批判を下しうるだけの、近代人相応の感覚や情操に事欠くこともあるまい――と、そう明瞭には考えなかったにしても、少なくもそういった甘やかしい感情はもっていた。
徳田秋声 仮装人物 青空文庫
四面海に囲まれた日本が、動く船として残しもった頓数は、海外にのこされた在留民・復員兵士の輸送にも事欠くばかりに僅かである。
宮本百合子 私たちの建設 青空文庫
そしてなお云えば、文学は必要なものに奉仕するの低劣さをやめて、必要以上のものに奉仕しなければならないし、吾々は必要なものにも多く事欠く現代に於てさえ、必要なものを蔑視して、あらゆる欲望を燃え立たせるがよいと、そう信ずるのである。
豊島与志雄 必要以上のもの 青空文庫
作例 · 標準
生活費に事欠くような状況でも、彼は本を買うことだけはやめなかった。
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このプロジェクトは熱意には溢れているが、いかんせん予算に事欠いている
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急な来客があったが、もてなすための茶菓子に事欠いて慌てて買いに走った。
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