枝垂れ柳
しだれやなぎ
名詞
標準
文例 · 用例
わたしはしば/\鉄の欄干と枝垂れ柳の柳ばしを渡り、また河岸を代えたところへかの女を連れ出した。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
まだ非常線も張らねえのに、お門にゃ、枝垂れ柳の花火が綺麗に見えましょう。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
上柳原へ出ようとする少し手前に、そこだけ河へ食い込んでいるところから俗に張出し代地と呼ばれる埋立があって、奥は秋本|荀竜の邸になっているが、前はちょっとした丘で雑草の繁るに任せ、岸近くには枝垂れ柳が二、三本、上り下りの屋形船とともに、晩霞煙雨にはそれでもなにやら捨てがたい趣きを添えていたもの。
— 無明の夜 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
実際川ばたの枝垂れ柳の下に乳のみ児を抱いている妻の姿は円光を負っているといわなければならぬ。
— 芥川龍之介 『第四の夫から』 青空文庫
わたしね、きっといらっしゃると思って待っていたのよ」「ありがとう――河べりに沿ってS橋の方から行こう」「ええ」 二人は橋詰から、枝垂れ柳の生えた川岸を、流れに沿って下りかけた。
— 地に潜むもの 『地上』 青空文庫
お姫さまは、この像のそばに、バラのように赤いシダレヤナギをうえました。
— ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 『人魚の姫』 青空文庫
枝垂柳もほんのり青みが見えるようになった。
— 伊藤左千夫 『春の潮』 青空文庫
枝垂柳のしげみを、赤き港の自働車けたたましくも過ぎぬる。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫