旺然
おうぜん
副詞-と形容詞-たる
標準
prosperous
文例 · 用例
八 信一郎は、差し出されたその時計を見たときに、その時計の胴にうすく残っている血痕を見たときに、弄ばれて非業の死方をした青年に対する義憤の情が、旺然として胸に湧いた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
ことに、彼から情人リザベッタを、権力と手段とで奪って行こうとするダシコフの態度に対する憎悪が、旺然と湧いてくるのを制することができなかった。
— 菊池寛 『勲章を貰う話』 青空文庫
が、俺はこの人の旺然たる創作熱には、いつもながら、敬意を表する。
— 菊池寛 『無名作家の日記』 青空文庫
今目前に行人が艱難し、一年に十に近い人の命を奪う難所を見た時、彼は、自分の身命を捨ててこの難所を除こうという思いつきが旺然として起ったのも無理ではなかった。
— 菊池寛 『恩讐の彼方に』 青空文庫
それだのに右近や左太夫などの不埒者のいるために、自分の勝利が、すべて不純の色彩を帯びるに至ったのだと思うと、彼は今右近と左太夫とに対し、旺然たる憎悪を感じ始めたのである。
— 菊池寛 『忠直卿行状記』 青空文庫
八 信一郎は、差し出されたその時計を見たときに、その時計の胴にうすく残つてゐる血痕を見たときに、弄ばれて非業の死方をした青年に対する義憤の情が、旺然として胸に湧いた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
しかもこの時期の末には、宗教として高度に発達した仏教が旺然として流れ込んで来る。
— 和辻哲郎 『日本精神史研究』 青空文庫
火の威勢が、いよいよ天井を這い上って、黒い煙と白い煙が場内に濛々と湧き出したその中から、「うわーう」 旺然として物の吼ゆる声が起りました。
— 女子と小人の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
例句