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藺笠

いがさ
名詞
1
標準
文例 · 用例
春の日は永や、のどかや、  ふれ売の大きな藺笠や。
北原白秋 第二海豹と雲 青空文庫
池の周圍をぐるりと廻つて、やつとその對屋の階段のところへ行つて、そこにそのかぶつて來たぬれた藺笠を脱いだ。
田山花袋 道綱の母 青空文庫
窕子は慌てゝ古い藺笠をかぶつて呉葉のあとについて行つた。
田山花袋 道綱の母 青空文庫
窕子と呉葉とは、再び古びた藺笠をかぶつて、泥濘の中をとぼとぼと自分の家の方へと行つた。
田山花袋 道綱の母 青空文庫
曙染の小袖に、細身の大小をさし、髪はたぶさに結い、前髪にはむらさきの布をかけ、更にその上へ青い藺笠を被って顔をつつみ、丁字屋の湯女たちにも羞恥ましそうに、奥の離れ座敷に燕のように身を隠します。
直木三十五 大衆文芸作法 青空文庫
さて長崎|宮日の傘鉾のだしものは、田楽師の藺笠の飾り物乃至獅子舞・手古舞の花笠と一つだといふと、不審を立てる人もあらうが、まづ聞いて貰ひたい。
折口信夫 髯籠の話 青空文庫
前に述べた田楽師がすばらしい花藺笠を被くのも、元よりましであつた事を暗示するものであらう。
折口信夫 髯籠の話 青空文庫
旗を造り、旗を樹て、又其持ち出す際の斎戒謹慎の有様や、又其|蝉口には、必、神符を封じ籠める(軍用記)故実も、少弐氏の旗の横上に、綾藺笠をつけたのは、眷属の御霊の影向あつて、蝉口に御座あるからとの家訓がある(梅松論)といふのも、支那風模倣とは言はれぬ程、古い種を有して居るではないか。
折口信夫 幣束から旗さし物へ 青空文庫