成れの果て
なれのはて
表現
標準
the mere shadow of one's former self
文例 · 用例
人の話によると、乞食は二人とも見かけよりは若い四十ほどの男女で、男は根からの白痴、女は嘗てこの遊里に郭勤めをしていた遊女が花柳病で頭を壊したその成れの果てということです。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
「疑いが晴れて何よりでござる、お訊ねを受けて名乗る程の者でもござらぬが、いかにも以前は弓矢取る身、九州菊池の一党にて、磯貝平太左衛門武行が成れの果てでござりますわい」「なに、磯貝平太殿」 役人達は顔色をかえた。
— 田中貢太郎 『轆轤首』 青空文庫
「その老人は甲州浪人の成れの果てで、かつては武田勝頼殿に仕えた者とやら。
— 江見水蔭 『怪異黒姫おろし』 青空文庫
宝永七年に、京都北山甚兵衛|開の中|紙屋川付近の畠番らが、生活に窮した結果六条村エタ年寄の組下になり、雪駄直しの仲間に入れてもらったなどは、彼らが当時解放された町餌差の成れの果てでないにしても、また以て往時の主鷹司の扶持に離れた餌取の末路と、同じ運命を語っているものではあるまいか。
— 喜田貞吉 『エタ源流考』 青空文庫
※翼休めよ禿松 これで解った、この門附け、阪東薪十郎の成れの果てだ。
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
私は当時、世を怨み佗び、楽屋に在つても四六時中徒らに酒ばかり呼んでゐたので、この艶女の成れの果てや数奇な半生を経て来た老役者の身の上ばなしや芸談に接する折角の機会を殊更に掴まうとしなかつた。
— 正岡容 『浅草燈籠』 青空文庫
彼女も亦往時お茶を引いて一夜を廊下に涼まされた妓女のひとりの成れの果てであつたかもしれない。
— 正岡容 『異版 浅草燈籠』 青空文庫
相手の人為りに完全に魅されてしまって、ただ由あるお旗下の成れの果てか、名前を聞けば三尺飛び下らなければならない歴とした御家中の、仔細あっての浪人と、彼は心の裡に決めてしまっていたのである。
— 怪談抜地獄 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
作例 · 標準
かつて豪華客船だった船が、今では錆び付いて波打ち際に放置された成れの果てとなっている。
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栄華を極めた男が、借金に追われて公園で寝泊まりする成れの果ての姿に同情した。
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このボロボロになったコートは、お気に入りだったブランド品の成れの果てだ。
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