精神上
せいしんじょう
名詞
標準
文例 · 用例
精神上からみると、まことに無意味な浅薄な結婚であったけれど、世間の目から羨望の中心となり、一|時近郷の話題の花であった。
— 伊藤左千夫 『老獣医』 青空文庫
「芸術家に年齢なし」という言葉は、芸術家が、精神上において永遠の青年であることを言ったのだが、精神上において、永遠の青年であることを欲するものは、同時にまた肉体上においても、永遠の青年であることを欲するところの人々である。
— 萩原朔太郎 『老年と人生』 青空文庫
それは父の死によって遺産を受け、初めて多少物質上の余裕を得たことにも原因するが、より本質上の原因は、むしろ精神上での余裕を得たことに基因する。
— 萩原朔太郎 『老年と人生』 青空文庫
若い時の生活が苦しいのは、物質上の不自由や行為の束縛にあるのでなく、実にその精神上の余裕がないからであった。
— 萩原朔太郎 『老年と人生』 青空文庫
もしその両方が無いならば、詩も美術も、主観芸術も客観芸術も、共に精神上に無いのである。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
単にこの種の詩ばかりでなく、前に評釈した俳句の中にも、詩想上において西欧詩と類縁があり、明治の新体詩より遥かに近代的のものがあったのは、おそらく蕪村が万葉集を深く学んで、上古奈良朝時代の大陸的文化――それは唐を経てギリシアから伝来したものと言われてる――を、本質の精神上に捉えていたためであろう。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
反對に他の者は、物質上にも精神上にも、巧みにそれの最高能率を利用して、人生を最も有意義に處世する。
— 萩原朔太郎 『所得人 室生犀星』 青空文庫
物質上のことばかりでなく、精神上のことに於ても、彼は決して人生を無益に浪費しない。
— 萩原朔太郎 『所得人 室生犀星』 青空文庫