無常の風
むじょうのかぜ
表現名詞
標準
wind of impermanence (that ends people lives, like the wind scattering a flower's petals)
文例 · 用例
たとえ表向き夫婦となって、共白髪まで添い遂げようとしても、無常の風に誘わるれば、たちまちあの世と此の世の距て。
— 岡本かの子 『取返し物語』 青空文庫
その泡が水の表面をフワリフワリと回転して、無常の風に会って又もとの水と空気にフッと立ち帰るまでのお慰みが所謂人生という奴だ。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
「……此世は常の栖に非ず、草葉に置く白露、水に宿る月より猶怪し、金谷に花を詠じし栄華は先立て、無常の風に誘はるゝ、南楼の月を弄ぶ輩も月に先立て有為の雲に隠れり。
— 菊池寛 『桶狭間合戦』 青空文庫
一疋の狂象は、「無常の風」です。
— 高神覚昇 『般若心経講義』 青空文庫
お桐がただ所謂無常の風を待つばかりになつて、納戸に寝て居るのが、丁度自分自身の胸の中に何うしても動かぬ塊がつかへて居る様だ。
— 加能作次郎 『厄年』 青空文庫
人は幸福の海の上に浮いている舟のようで、腹だけ水につけ、頭を水から上げているから、無常の風に面を打たれて漂うのかもしれないと思った。
— ――木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師) 『夜の靴』 青空文庫
無常の風横光利一 幼い頃、「無常の風が吹いて来ると人が死ぬ」と母は云つた。
— 横光利一 『無常の風』 青空文庫
それから私は風が吹く度に無常の風ではないかと恐れ出した。
— 横光利一 『無常の風』 青空文庫
作例 · 標準
若くして散った彼の人生は、まさに無常の風に吹かれたかのようだった。
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世のすべては無常の風にさらされ、形を変えていく。
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歴史上の偉人もまた、無常の風には逆らえなかった。
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