演伎
えんぎ
名詞
標準
文例 · 用例
藝術感及び實感の交錯は芝翫の八重垣姫、茜屋のお園の演伎の際、屡※東京座や歌舞伎座の大入場の喧噪として現はれたものである。
— 木下杢太郎 『京阪聞見録』 青空文庫
演伎座の新蔵 明治二十八年の上半期において、最もわたしの記憶にのこっているのは、赤坂の演伎座における団十郎門下の興行であった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
かれはその後半年ほども歌舞伎座に出勤をつづけていて、前に記したように二十八年の一月から赤坂の演伎座に出演することになったのであるが、その前後からその眼病は再び不良にむかって来て、かれは片眼をつつまないでは舞台へ出られなくなった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
演伎座の興行は六月かぎりで、七月にはこの一座に猿之助が加わって、新富座で開演することになった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
せがれの福助は歌舞伎座で立女形ともいうべき地位を占めているにもかかわらず、かれは旅廻りや小芝居廻りの俳優となって、公園の宮戸座や、赤坂の演伎座などへも出勤するようになった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
舞台もとかく休みがちで、それから四、五年後、演伎座の子供芝居で「伊勢音頭」の喜助をつとめたのを名残りに早世した。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
新富座の一派もだんだんに人気が加わって、深川の深川座や赤坂の演伎座などにも出勤するようになった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
ただ、藤十郎の指図のままに、傀儡のごとく動くのが、彼の演伎の凡てであったのだ。
— 菊池寛 『藤十郎の恋』 青空文庫