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狼群

ろうぐん
名詞
1
標準
文例 · 用例
馬に鞭うち全速力で狼群の中を駈け抜けて逃れたが、そのとき、李陵の馬の尻に飛びかかった一匹を、後ろに駈けていた青年左賢王が彎刀をもって見事に胴斬りにした。
中島敦 李陵 青空文庫
余は英国紳士の間にあつて狼群に伍する一匹のむく犬の如く、あはれなる生活を営みたり。
夏目漱石 『文学論』序 青空文庫
蛭が数時間後の暴風を予知して水底に沈み、蜘蛛が巣を張って明日の好天気を知らせ、象が月の色を見て狼群の大襲来を察し、星を仰いだ獺が上流から来る大洪水を恐れて丘に登る。
夢野久作 暗黒公使 青空文庫
「野性の叫び」は一匹の犬を主人公とした小説で、初めは富豪に愛育されていたが、人に盗まれ、売られ、虐使され或は北アラスカの荒涼たる氷原に橇を引き、或は愛犬家に撫育されて人の感情に鍛えられ、文化や野蛮の間に彷徨しながら、遂に天性の野獣性が眼覚め、狼群の長となる、ユニークな物語である。
直木三十五 大衆文芸作法 青空文庫
狼群は円い輪を作り、葉之助の周囲を廻り出した。
国枝史郎 八ヶ嶽の魔神 青空文庫
「ウオーッ」と狼群も吠え声を上げた。
国枝史郎 八ヶ嶽の魔神 青空文庫
その頃、シベリヤ経由の茶の隊商の旅行は、寒気、プルガ(暴風雪)、狼群、流賊との戦争、ペスト、大飢餓というぐあいにあらゆる災厄の要素がそなわっていて、その隊商もポーランドの国境に着いたときは、四百五十人の人間が三分の一になっていたということである。
久生十蘭 新西遊記 青空文庫
しかしそれよりもつと著しいことには、イーハット族は、狼群の先頭に立つて駈ける「お化け犬」のことをいまも語り草にしている。
THE CALL OF THE WILD 荒野の呼び声 青空文庫