仕込み杖
しこみづえ
名詞
標準
swordstick
文例 · 用例
実際自分らの子供の時分に自由党のけんかの頻繁であったころは鍬の柄をかつぎ回ったりまたいわゆる仕込み杖という物騒なステッキを持ち歩くことが流行して、ついには子供用のおもちゃの仕込み杖さえできていたくらいである。
— 寺田寅彦 『ステッキ』 青空文庫
西洋でも映画「三文オペラ」の親方マッキ・メッサーがやはり仕込み杖を持っているのである。
— 寺田寅彦 『ステッキ』 青空文庫
紙帳のことは『浅間が嶽』という、くさ双紙でおなじみになっている、星影土右衛門という月代のたった凄い男が、六部の姿で、仕込み杖をぬきかけている姿をおもいだし、大きな木魚面の、デコボコ頭の、チンチクリンの老人を凝と見詰めた。
— 長谷川時雨 『木魚の顔』 青空文庫
では、何故、当時探偵小説が一般に喜ばれたのであろうか、と云うと、憶うに当時は、尚自由民権の叫ばれた直後であり、仕込み杖の横行した時代であったが故に、自然一般の空気がかかる風潮に影響されていて、従って探偵的興味が強く人心に働き、かかる情態に適応したものであって探偵小説が流行したものの如くである。
— 直木三十五 『大衆文芸作法』 青空文庫
クールフェーラックは仕込み杖を抜いて振り回していた。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
」クールフェーラックは自分の場所としておいたアンジョーラの傍の舗石の上に、仕込み杖や銃や二梃の騎馬用ピストルや一梃のポケット・ピストルなどを、まるで武器箱をひっくり返したようにして、若い娘が小さな裁縫箱を片づけるような注意でそれを整理していた。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
それは雑多な若者の混色ではあったが、ゴロ歯のさつま下駄と、桜の仕込み杖とによって統一された争闘的団体の色があった。
— 吉川英治 『かんかん虫は唄う』 青空文庫
作例 · 標準
時代劇では、悪役が隠し持った仕込み杖で襲ってくるシーンがよくある。
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彼は護身用に、巧妙に隠された仕込み杖を携帯していた。
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その刀は、実は仕込み杖になっており、緊急時には刃が飛び出す仕掛けだった。
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