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暗紅

あんこう
名詞
1
標準
文例 · 用例
冬初めに偶然ちょっと帰宅したときに、もうほとんど散ってしまったあとに、わずかに散り残って暗紅色に縮み上がった紅葉が、庭の木立ちを点綴しているのを見て、それでもやっぱり美しいと思ったことがあった。
寺田寅彦 庭の追憶 青空文庫
この帶の隣には又似寄りたる帶を引きて、その間をば暗紅なる花もて填めたり。
IMPROVISATOREN 即興詩人 青空文庫
暗紅にうち濁りたる埃及の濃霧に苦しめるスフィンクスの瞳也。
北原白秋 邪宗門 青空文庫
瞳|据ゑつつ身動かず、長き僧服爛壊する暗紅色のにほひしてただ暮れなやむ。
北原白秋 邪宗門 青空文庫
四十一年八月  魔国のたそがれうち曇る暗紅色の大き日の魔法の国に病ましげの笑して入れば、もの甘き驢馬の鳴く音にもよほされ、このもかのもに悩ましき吐息ぞおこる。
北原白秋 邪宗門 青空文庫
からら、からら、ら、ら、ら……暮れのこるピラミドの暗紅色よ。
北原白秋 邪宗門 青空文庫
六の二 紅茶々碗を持つた儘、書斎へ引き取つて、椅子へ腰を懸けて、茫然庭を眺めてゐると、瘤だらけの柘榴の枯枝と、灰色の幹の根方に、暗緑と暗紅を混ぜ合はした様な若い芽が、一面に吹き出してゐる。
夏目漱石 それから 青空文庫
紅茶|茶碗を持った儘、書斎へ引き取って、椅子へ腰を懸けて、茫然庭を眺めていると、瘤だらけの柘榴の枯枝と、灰色の幹の根方に、暗緑と暗紅を混ぜ合わした様な若い芽が、一面に吹き出している。
夏目漱石 それから 青空文庫