耗弱
こうじゃく
名詞
標準
文例 · 用例
老齢によくある耗弱の発作だろうか。
— 小栗虫太郎 『方子と末起』 青空文庫
又、自殺を企てるような精神|耗弱者ではなかった。
— ――二川家殺人事件 『黄鳥の嘆き』 青空文庫
審理の結果、精神耗弱と鑑定、不論罪の判決で放免されたが、その後、一ヵ月も経たぬうちに、端無くもまた刑の適用を受けねばならぬことになった。
— 久生十蘭 『湖畔』 青空文庫
太陽の直射と極度の渇きのせいでみな耗弱状態になり、昼も夜も幻ばかり見ていたふうで、幻影のことばかり書きつけているが、さいわいピカール氏(セネガル分管区の屯所長)の手記があって、この間の事情をそれとなく説明してくる。
— 久生十蘭 『海難記』 青空文庫
さるにても同行タヌキ嬢の虐待酷使を受け、ついに心神耗弱したるコントラ・バスの研究生|狐のコン吉氏は、その脳神経に栄養を与えるため、常春の碧瑠璃海岸に向けて巴里を出発したが、その途中において数々の不可解なる事件に遭遇。
— 南風吹かば ――モンテ・カルロの巻―― 『ノンシャラン道中記』 青空文庫
酔っているのではなく神経が耗弱しているのである、玄関を出てゆく後ろ姿にも、肩から背へかけて躯の衰えがあからさまにみえた。
— 山本周五郎 『落ち梅記』 青空文庫