食いで
くいで
名詞
標準
文例 · 用例
私がお勝手で、プリンをこしらえて、それをお座敷に持って行ったら、もうその間に御診察もおすみの様子で、老先生は聴診器をだらしなく頸飾りみたいに肩にひっかけたまま、お座敷の廊下の籐椅子に腰をかけ、「僕などもね、屋台にはいって、うどんの立食いでさ。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
私は、いまはそうでも無いけれども、かつて、非常な大食いであった。
— 太宰治 『食通』 青空文庫
初物食いで、同一の女郎を二度と買った、ためしがないという男だ。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
こいつアひでえキャッキャッになりやがった」 と、坂野を残して行く皮肉さを、ひそかに砂利のように噛んでいたが、しかし、この場の空気をにやにや見ているほど、京吉はいかもの食いではなかった。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
』とまた大声に戻って、『飲み食いできよう。
— THE "GLORIA SCOTT" 『グローリア・スコット号』 青空文庫
島田にいわせると、その柴野という男が酒食いで喧嘩早くって、それで何時まで経っても出世が出来なくって、仕方がないんだそうだけれども、どうもそればかりじゃないらしい。
— 夏目漱石 『道草』 青空文庫
それでもなかなか食いではあったが、二人とも腹もはらないで、その足で会所の店座敷へ押し掛けてたくさん茶を飲んだ。
— 第一部上 『夜明け前』 青空文庫
買い食いでもしたろうと私を脅かした。
— ――獄中手記―― 『何が私をこうさせたか』 青空文庫