御自宅
ごじたく
名詞
標準
文例 · 用例
先生は、昨年の春、同じ学部の若い教授と意見の衝突があって、忍ぶべからざる侮辱を受けたとかの理由を以て大学の講壇から去り、いまは牛込の御自宅で、それこそ晴耕雨読とでもいうべき悠々自適の生活をなさっているのだ。
— 太宰治 『佳日』 青空文庫
あの二条の院の短い時間にさえ深い御執心をあそばすふうの見えたのも、こんなにならねばならぬ二人の宿縁というものであろう、人間のした過失とは言えないことであるとみずから慰めて、「今日は御自宅のほうからお迎いの車がまいることになっておりますのに、姫君はどうあそばすおつもりでいらっしゃるのでございましょう。
— 浮舟 『源氏物語』 青空文庫
もっともこの電話のことは、御自宅を確かめた時に、先方の口から出た事実でしたが」「なるほど、六時から八時――。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
御手許もだいぶお苦しい様でございましたが、このごろは喀血量も目立って多くなり、どうにも続けて仕事をなさることができなくなりましたので、御自宅の方で暫く御療養なさることになりました。
— 太宰治との愛と死のノート 『雨の玉川心中』 青空文庫
とつぜんなのに、すぐ御自宅から杖にすがって文庫へ見えられ、そして私のために、たちまち書目を漁って、太平記関係のものを示されるやら、旧懐談やら、おはなしは尽きない。
— 吉川英治 『随筆 私本太平記』 青空文庫
新築なさったご自宅に」「聞いてます。
— 片岡義男 『物のかたちのバラッド』 青空文庫
ご自宅を訪ねたいと杉浦由起子は言った。
— 片岡義男 『物のかたちのバラッド』 青空文庫
ご自宅でヌードを撮りたい、というご希望だったのです。
— 片岡義男 『道順は彼女に訊く』 青空文庫