行くせる
いくせる
動詞
標準
文例 · 用例
うちの役者にもっていかせるから、なんか芸をさせてみろよ」「芸って?
— 第2章 メリーゴーラウンド、1967年 『45回転の夏』 青空文庫
想像を絶した困苦・欠乏・酷寒・孤独を、(しかもこれから死に至るまでの長い間を)平然と笑殺していかせるものが、意地だとすれば、この意地こそは誠に凄じくも壮大なものと言わねばならぬ。
— 中島敦 『李陵』 青空文庫
鼻の三角も両方から板でせって鼻筋をこしらえ小鼻は丸太でふくらみをこしらえる……という風に、一々仏の形のきまりを大|握みに掴んでこしらえていかせるのですが、兄貴の大工さんも、差し金を持って見込みの仕事をするのならなんでも出来るが、こんな突飛な大仕掛けな荒仕事となると一向見当がつきません。
— 高村光雲 『佐竹の原へ大仏をこしらえたはなし』 青空文庫
おかあさんはその様子を見ると、大そう御心配をなすって、ある日|乳母を呼んで、「どうかして鉢かつぎに、自分から出ていかせる工夫はないだろうかね。
— 楠山正雄 『鉢かつぎ』 青空文庫
二、庸の助を現在的に出すこと、浩の対照として、お咲を働かせ、おらくをいかせる。
— 一九一六年(大正五年) 『日記』 青空文庫
僕は、ただぼんやり憶へてる印象を、どの程度いかせるかと思つて、やつてみたんだが……。
— 岸田國士 『雪だるまの幻想(ラジオ・ドラマ)』 青空文庫
相撲あがりだという脱柵常習者の丸山一等兵は当番室へやってきて、「山内、相撲にはナ、電光といってナ、一発でガックリといかせる手があるんだ。
— 久生十蘭 『ノア』 青空文庫
父親の思いこんでいることは、ただもうグレゴールをできるだけ早く部屋へいかせるということだけだった。
— DIE VERWANDLUNG 『変身』 青空文庫