贈
贈
名詞
標準
文例 · 用例
その郷里は汽車場までは七八里もあるという辺鄙でありながら、絶えず何かを贈っている。
— 伊藤左千夫 『正岡子規君』 青空文庫
旅に出ればまた必ず旅先から土産を贈ってくる。
— 伊藤左千夫 『正岡子規君』 青空文庫
もっともおかしかったのは、つい逝去以前三十日ばかりのこと、長塚からツク芋を贈ってきた、それに大和芋とさも珍しそうに書いてあったので、先生は驚いた様子で長塚もこれほど児供では仕方がない、ツク芋も知らない様ではというので大いに心配した。
— 伊藤左千夫 『正岡子規君』 青空文庫
直に根岸庵を訪いて華厳の滝壺にて採りたる葉広草、戦塲が原の菖蒲の花など贈る。
— 伊藤左千夫 『滝見の旅』 青空文庫
二ヶ月ばかり前のことであるが、欧洲航路の事務長をしている従兄からドイツのチーズを貰ったので敏子はそのわけを手紙に書いて村上にチーズを贈った。
— 九鬼周造 『かれいの贈物』 青空文庫
かつて敏子が松葉がれいが好きだといっていたのを村上がふと思い出して返礼かたがた松葉がれいを敏子に贈ったのは数日前のことである。
— 九鬼周造 『かれいの贈物』 青空文庫
「かれいの贈物」という同一の事項が偶然に継起的に繰返されたのだ。
— 九鬼周造 『かれいの贈物』 青空文庫
好意的な相関関係は贈物という具体的な形で物を言う場合がある。
— 九鬼周造 『かれいの贈物』 青空文庫