せがむ
せがむ
動詞-五段-マ行動詞-他動詞
標準
to badger
文例 · 用例
一昨年来急に世界的に有名になってから新聞雑誌記者は勿論、画家彫刻家までが彼の門に押しよせて、肖像を描かせろ胸像を作らしてくれとせがむ。
— 寺田寅彦 『アインシュタイン』 青空文庫
『エンミイが江の島へ行き度い/\って、せがむからさ。
— 渡辺温 『四月馬鹿』 青空文庫
食事のときに、一杯ずつ与える葡萄酒を、父はもう一杯とせがむのを、母は毒だと断るのにいつも喧嘩のような騒ぎでした」 中学校から帰って規矩男が挨拶に行くと、老父はさすがに歓んでにこにこした。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
いねむりをしていたはずのさむらいは、ぱっちり眼をあけて、子どもたちがせがむのをみていました。
— 新美南吉 『飴だま』 青空文庫
まごたちが「むかしばなし」をせがむと、その老人たちは、ハンスの話をして聞かせるのでした。
— 新美南吉 『丘の銅像』 青空文庫
人々も目を見合せて返答に躊躇しているらしかったが、叔父が繰返してせがむので、結局この人はすでにあの声を聞いたのであるから、その疑いを解くために話して聞かせてもよかろうということになって、老人は南向きの縁に腰をかけると、女たちは聞くを厭うように立去ってしまって、男ばかりがあとに残った。
— 岡本綺堂 『くろん坊』 青空文庫
」 繼母は義雄の鋭い顏を見て笑ひながら、知春のせがむままに最中の一つを取つて渡してゐる。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
蝶子が無理にとせがむので、一、二度「サロン蝶柳」へセーラー服の姿を現わしたが、にこりともしなかった。
— 織田作之助 『夫婦善哉』 青空文庫