肆宴
肆宴
名詞
標準
文例 · 用例
其が、今は殆、宴会とくつついてゐるが、昔は神まつり(正式儀式)・直会・肆宴と三通りの式が、三段に分れてゐた。
— 折口信夫 『古代人の思考の基礎』 青空文庫
この三通りの式を、次第にくだいて行ひ、直会では歌、肆宴では舞ひや身ぶりが、主になつてゐる。
— 折口信夫 『古代人の思考の基礎』 青空文庫
肆宴(豊明楽)といふのは、此行事をいふのである。
— 折口信夫 『大嘗祭の本義』 青空文庫
朗詠が、異様に、長目な音脚意識と、華やかで憑しい音調とを刺戟して、和漢混淆文の発生を促した様な事情が、短歌の側でも見られるのである、宮廷・豪家の生活に、神事の「解忌」として行はれた直会の肆宴以外にも、外国式の宴遊の儀が加へられて来た。
— 万葉集以後の歌風の見わたし 『短歌本質成立の時代』 青空文庫
其を、四季に分けたのは、四季の肆宴・雅会の際の物であつたからである。
— 折口信夫 『万葉集研究』 青空文庫
宮廷・豪家の宴遊の崩れなる肆宴には、旧来の習慣として、男女|方人を分けての唱和があつた。
— 折口信夫 『万葉集研究』 青空文庫
時に詔あって酒を賜い肆宴をなした。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
○いざ子ども戯わざな為そ天地の固めし国ぞやまと島根は 〔巻二十・四四八七〕 藤原仲麿 天平宝字元年十一月十八日、内裏にて肆宴をしたもうた時、藤原朝臣仲麿の作った歌である。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫