霊智
れいち
名詞
標準
文例 · 用例
詩は一瞬間に於ける霊智の産物である。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
私たちの心の最奥には仏智見と言って完全無欠の霊智があるのですが、その上を無明な痴が遮ぎっているので、みすみす自分に持ち合せる霊智を働かせることが出来ないのです。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
恰もそれは測り知る可からざる霊智と妙技とを以て描かれた大画巻を一尺二尺と繰りひろげながら驚異感嘆の心をもて観賞し行く心持である。
— 幸田露伴 『穂高岳』 青空文庫
しかすがに、大寂静の空高く濃霧をわけて東より霊智の光しらしらと見え、かつ、消えぬ、大鳥の強きはばたき。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
それは気紛れな妖精めいた、豊麗な逸楽的な、しかも、ある驚くべき霊智を持った人間以外は、とうていその不思議な感性に触れることが出来ないのだ。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
勿論伸子は、それ以前に或る物体を、『接吻』の像の胴体に隠匿しておいた……」 それには、二つの異常な霊智が、生死を賭してまで打ち合う壮観が描かれていた。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
況んや万に一つにも鼻の表現法の真髄に体達した人にこれ等の悪魔式鼻の表現が出会ったならば、すぐに根こそげ本性を見破られるでありましょう 何となき疑い ――悪魔式鼻の表現(七) 悪魔はあらゆる霊智の存在を無視し、世間人間を馬鹿にしております。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
広い額、窪んだ眼窩、その奥で輝いている霊智的の眼!
— 国枝史郎 『神秘昆虫館』 青空文庫