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豊後梅

ぶんごうめ異読 ブンゴウメ
名詞
1
標準
Bungo Japanese apricot
文例 · 用例
十一 三月のある日、藤本の庭では、十畳の廊下外の廂の下の、井戸の処にある豊後梅も、黄色く煤けて散り、離れの袖垣の臘梅の黄色い絹糸をくくったような花も、いつとはなし腐ってしまい、椎の木に銀鼠色の嫩葉が、一面に簇生して来た。
徳田秋声 縮図 青空文庫
この紅梅に次いで咲くのは茶室の南の端の手洗石の傍に在る豊後梅です。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
これにやゝ後れて咲くのが豊後梅に並んでいる若い野梅です。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
豊後梅と野梅とは、ちょっと見ると並んでいるようですが、実は主副の関係にあります。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
主なる豊後梅は老い朽ちて花数も少くなり、茶室からの早春の空の眺めも透け勝ちなので、若く威勢のよい野梅を持って来て副に植え添えたものだそうです。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
その植え添え方は、豊後梅の幹の洞の中へもって来て野梅を据え、遠くの客座敷の方からは、それが一本の木の花にも見えるよう設えたと言います。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
その眼の方向を見ると、肩幅の広い、高級な布地の洋服をつけた初老に近い男が、沓下に庭下駄を突っかけて、わたくしが居間にしている茶室のはずれの前に立って、豊後梅と野梅の組合せの枝が実になりかけたのを仰向いて見ております。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
その親兵衛が美妙で、色ならば緑、草木ならば豊後梅だとある。
長谷川時雨 田沢稲船 青空文庫
作例 · 標準
庭の豊後梅が大きな実をつけたので、今年は自家製の梅酒を漬けてみることにした。
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豊後梅は他の品種に比べて花が大きく、淡いピンク色が春の訪れを優雅に告げてくれる。
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早春の寒さの中で凛と咲く豊後梅の香りに、冬の終わりを実感した。
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