枯れ茎
かれくき
名詞
標準
文例 · 用例
案の定、レバスティアのボタン穴の枯れ茎にぴったり合った。
— THE ROMANCE OF THE SECRET SERVICE FUND 『諜報部秘話』 青空文庫
わたくしはむかし逸作がこの料亭での会食以前、美術学校の生徒時代に、彼の写生帳を見ると全頁悉くこの歪んだOの字の蓮の枯茎しか写生してないのを発見した。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫
「一郎だけは、二人がいなくなった後も孤児の気持にはさしたくないものだ」 わたくしは再び眼を上げて、蓮の枯茎のOの字の並べ重なるのを見る。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫
ふと気がついてみると、わたくしの眼に蓮の枯茎が眼について来たのには理由があった。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫
がさがさと、踞込む、その背筋へ触るのが、苅残しの小さな茄子畠で……そういえば、いつか番傘で蛙を聞いた時ここに畝近く蚕豆の植っていたと思う……もう提灯が前を行く……その灯とともに、枯茎に残った渋い紫の小さな茄子が、眉をたたき耳を打つ礫の如く目を遮るとばかりの隙に、婦の姿は通過ぎた。
— 遺稿 『遺稿』 青空文庫
蘆の枯葉蘆の枯茎蘆の枯穂ももろともにそよげる中の水たまり短き日あし傾きて早や立ちこむる夕霞遠き眺のけぶれるに水のたまりに黄昏の名残の空のたゞよへる鏡のおもに星一ツ宵の明星唯一ツ影あざやかに輝きぬ。
— 永井荷風 『枯葉の記』 青空文庫
蘆の枯葉枯茎枯穂を吹け。
— 永井荷風 『枯葉の記』 青空文庫
蘆の枯葉蘆の枯茎蘆の枯穂ももろともにそよげる中の水たまり短き日あし傾きて早や立ちこむる夕霞遠き眺のけぶれるに水のたまりに黄昏の名残の空のたゞよへる鏡のおもに星一ツ宵の明星|唯一ツ影あざやかに輝きぬ。
— 永井荷風 『枯葉の記』 青空文庫