上澄み
うわずみ
名詞
標準
clear layer of fluid (at the top of a mixture)
文例 · 用例
……溝の上澄みのような冷たい汁に、おん羮ほどに蜆が泳いで、生煮えの臭さといったらなかった。
— 泉鏡花 『眉かくしの霊』 青空文庫
心の上澄みは妙におどおどとあわてている割合に、心の底は不思議に気味悪く落ちついていた。
— 有島武郎 『生まれいずる悩み』 青空文庫
日本酒の最上は、醗酵菌作用中のどぶろくの上澄みにある。
— 豊島与志雄 『「自然」』 青空文庫
水も丁子を煮返した、上澄みの汁に相違ない。
— 芥川龍之介 『好色』 青空文庫
但し水の中に電解質(3)が溶け込んでいる場合とか、膠が腐敗している場合には、墨の粒子は沈んで所謂上澄みの水が出来る。
— 中谷宇吉郎 『墨流しの物理的研究』 青空文庫
例えば墨汁に塩類を少し入れると、墨が沈澱して上澄みが出来るのは、イオンの為に墨の粒子が凝集を起こして沈澱するのである。
— 中谷宇吉郎 『墨流しの物理的研究』 青空文庫
そして上澄みを静かに移して沈殿を次第に乾かすと、沈殿は別な状態で得ることができる。
— A TREATISE ON ADULTERATIONS OF FOOD, AND CULINARY POISONS 『食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)』 青空文庫
そうしたあげくのはて、過労と栄養失調、風邪から肺炎と、トントン拍子のうまいコースで、ろくすっぽ娘らしい楽しさも味わわず、人生という盃から、ほんの上澄みを飲んだだけで、つまらなくあの世へ行ってしまった。
— 久生十蘭 『春雪』 青空文庫
作例 · 標準
例句