何の某
なんのなにがし
表現名詞
標準
certain person
文例 · 用例
そして宿所がきまるや、さっそく築地何町何番地、何の某方という桂の住所を訪ねた。
— 国木田独歩 『非凡なる凡人』 青空文庫
普通何の某家と書くところを、わざとそうしたのは宣伝のためだと、見て人も気付いた。
— 織田作之助 『婚期はずれ』 青空文庫
徳川時代、諸大名の御前で細工事ご覧に入れた際、一度でも何の某があやまちをしてご不興を蒙ったなどということは聞いたことが無い。
— 幸田露伴 『鵞鳥』 青空文庫
袋には朝日軒と書かれてあり、普通何の某家と書くところを、わざとそうしたのは無論宣伝のためであったろう。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
しかし文学士何の某というような名ばかりを振り廻すのが、社の働でもあるまいと思うから言うのだ」「いや。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
実は、極く内々の話だが、今でこそ私は腰弁当と人の数にも算まえられぬ果敢ない身の上だが、昔は是れでも何の某といや、或るサークルでは一寸名の知れた文士だった。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
京橋の誰それ、烏森の何の某、という風に、参詣した連中の残した御札がその御堂の周囲にべたべたと貼りつけてある。
— 島崎藤村 『食堂』 青空文庫
で、先ず大きな字で、『一千八百何十何年』と書き、次いで小さい字で、『地主、何の某』と書いてから、必要な事項を残らず認ためた。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
作例 · 標準
「あそこの何の某さんが亡くなったらしいよ」という噂が近所に広まった。
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書類には「江戸川の何の某」という偽名が記されており、本人は特定できなかった。
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「いつかどこかの何の某がお礼に現れるだろう」と、彼は楽観的に考えていた。
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