すぽん
すぽん異読 スポン・ずぼん
副詞副詞-と
標準
snugly (into hole, container, etc.)
文例 · 用例
近頃古靴を売る事は……長靴は烟突のごとく、すぽんと突立ち、半靴は叱られた体に畏って、ごちゃごちゃと浮世の波に魚の漾う風情がある。
— 泉鏡花 『露肆』 青空文庫
出も、入りも出来るものか、と思っていましたけれども、あの太さなら、犬の子はすぽんと納まる。
— 泉鏡花 『半島一奇抄』 青空文庫
と果しもなく野原のごとく広い中に、塚を崩した空洞と思う、穴がぽかぽかと大く窪んで蜂の巣を拡げたような、その穴の中へ、すぽん、と一個ずつ飛込んで、ト貝鮹と云うものめく……頭だけ出して、ケラケラと笑って失せた。
— 泉鏡花 『陽炎座』 青空文庫
きりりとしぼって、」と先生は弓を満月の如くひきしぼる手振りをして見せて、「ひょうと射た矢があやまたず的のまんまん中に当って、すぽんと明快な音がする、あの感じ、あれが、和やな。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
例の紺の筒袖に、尻からすぽんと巻いた前垂で、雪の凌ぎに鳥打帽を被ったのは、いやしくも料理番が水中の鯉を覗くとは見えない。
— 泉鏡花 『眉かくしの霊』 青空文庫
私の一ばん嫌いな、嫌いなものをことさらにくださって、ほかに病気が無いわけじゃなし、まるで金の小さな的をすぽんと射当てたように、まさしく私の最も恐怖している穴へ落ち込ませて、私は、しみじみ不思議に存じました。
— 太宰治 『皮膚と心』 青空文庫
この間、宵に大雨のどッとと降った夜さり、あの用心池の水溜の所を通ると、掃溜の前に、円い笠を着た黒いものが蹲踞んでいたがね、俺を見ると、ぬうと立って、すぽんすぽんと歩行き出して、雲の底に月のある、どしゃ降の中でな、時々、のほん、と立停っては俺が方をふり向いて見い見いするだ。
— 泉鏡花 『茸の舞姫』 青空文庫
――そいつは何だ、講釈師がよく饒舌る、天保水滸伝中、笹川方の鬼剣士、平手造酒猛虎が、小塚原で切取って、袖口に隠して、千住の小格子を素見した、内から握って引張ると、すぽんと抜ける、女郎を気絶さした腕に見える。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
作例 · 標準
洗濯機の隙間に、失くしていた靴下がすぽんとはまっていた。
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陶器の蓋を被せたら、まるであつらえたかのようにすぽんと閉まった。
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子供が粘土を丸めて、おもちゃのバケツの中にすぽんと投げ入れた。
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標準
(with a) pop (i.e. sound of a cork, etc. being pulled out of a hole in one movement)
作例 · 標準
ワインの栓がすぽんと抜ける瞬間は、何度聞いても気持ちがいい。
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詰まっていたパイプのゴミが、水圧ですぽんと飛び出してきた。
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ラバーカップを使ったら、トイレの詰まりがすぽんと取れた感覚があった。
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