小学卒
しょうがくそつ
名詞
標準
文例 · 用例
うれしきか小学卒へし、中学やしかほこらしき。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
紡績の工女、看護婦、交換嬢、女給、店番なぞいう、小学卒業程度でもつとまるのを初めとして、タイピスト、事務員、女教員なぞいう高女卒業程度のものまで盛に要求され出した。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
次は純赤切符(といっても小学卒業内外)階級の江戸ッ子と非江戸ッ子である。
— 夢野久作 『街頭から見た新東京の裏面』 青空文庫
小学卒業したまま製糸工場の寄宿舎へつれて来られた小さい女の子たちは自分たちのおかれている悪事情さえ意識できない程度であるが、女学校以上専門学校出の職業婦人は、この点では敏感であり、人間としての自尊心もある。
— ――女も仕事をもて―― 『現実の道』 青空文庫
勇吉を迎えに行ったあの朝、やはり上野へ着いた山形県からの小学卒業生たちが一団で撮られていて、東北も雪の深い奥から来た少年たちは絣の筒っぽを着て、大きい行李を持っている。
— 宮本百合子 『三月の第四日曜』 青空文庫
入学の資格は昨年及び本年の尋常小学卒業の女子に限ります。
— 与謝野晶子 『文化学院の設立について』 青空文庫
さすがの難波も母の手前、何と挨拶もし兼ねて手持ちぶさたに杯を上げ下げして居しが、その後おのが細君にくれぐれも女児どもには書物を読み過ごさせな、高等小学卒業で沢山と言い含められしとか。
— 徳冨蘆花 『不如帰 小説』 青空文庫
本書の目的は、高等教育を受けたる人士を相手とするにあらず、中等以下の社会、あるいは小学卒業の程度の人にして、迷信の海に漂いつつある人に示さんとするにあれば、高尚の学説を加えず、煩雑の論理を避け、平易にして了解しやすきを主とせり。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫