一飛
いちひ
名詞
標準
first fly
文例 · 用例
出すかと思うと一飛びに土堤を飛越えてまた芒の上をチラリ/\して行く。
— 寺田寅彦 『車』 青空文庫
十数尺の高さを水平距離で四十尺も一飛びにとぶのである。
— 寺田寅彦 『映画雑感(1)』 青空文庫
廉平は雲を抱くがごとく上から望んで、見えるか、見えぬか、慌しく領き答えて、直ちに丘の上に踵を回らし、栄螺の形に切崩した、処々足がかりの段のある坂を縫って、ぐるぐると駈けて下り、裾を伝うて、衝と高く、ト一飛低く、草を踏み、岩を渡って、およそ十四五分時を経て、ここぞ、と思う山の根の、波に曝された岩の上。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
」 端近な低い欄干、虹が消えそうな立居の危さ、と見ると、清葉が落した色傘を拾っていたお千世が、小脇に取ったまま慌しく駆込んだのは、梯子を一飛びに二階へ介添。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
」 と云うと、箱三の喜平はひょいと一飛。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
この裏坂を帰らいでも、正面の石段、一飛びに翼の生じた勢じゃ。
— 泉鏡花 『多神教』 青空文庫
大釣鐘と白拍子と、飛ぶ、落つる、入違いに、一矢、速に抜取りまして、虚空を一飛びに飛返ってござる。
— 泉鏡花 『多神教』 青空文庫
町や辻では評判の花売が、曲角から遠くもあらず、横町の怪我を見ると、我を忘れたごとく一飛に走り着いて、転んだ地へ諸共に膝を折敷いて、扶け起そうとする時、さまでは顛動せず、力なげに身を起して立つ。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4