怪文書
かいぶんしょ
名詞頻度ランク #42366 · 青空 24 例
標準
dubious document
文例 · 用例
軍部の「怪文書」が乱れとんで、出所も正体もわからないまま、五・一五、二・二六と人心をかきみだして行って、遂に、無判断無批判にならされた人民を破滅的な戦争に追いこんで行ったいきさつは、こんにちあらわれる二・二六実記と称するものをよんでさえ、よくうかがえます。
— 宮本百合子 『新しい抵抗について』 青空文庫
尤も絶対的に無記名な文書は却って匿名批評でも何でもないので、ただの怪文書にしか過ぎないだろう。
— 戸坂潤 『思想としての文学』 青空文庫
だから之を一歩転ずれば、やがて夫は怪文書に近づくことが出来る性質を有っている。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
処が怪文書こそこの一二年来の不気味な出版現象の本尊なのだ。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
〔二・二六〕事件が怪文書を最も有力な動機としていたことは、軍部の公表によって広く知れ渡っている。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
床次逓相に絡まる五十万元事件は、元憲兵曹長他一名の手によって作製配布されたものであり、両名は出版法違反で罰金五十円を求刑されたが、併し議会戦術としては、之によって充分に効果があがったわけで、やがて怪文書の全盛時代を招いた概がある。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
怪文書は五・一五事件当時も盛んであったが、今度のは目的意識がもっと深刻で、当事者一身の政治的乃至行政上の活動を牽制する底のものだ。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
そこで政府は怪文書取締りに就いての法の不備を補うために出版法・新聞紙法・の改正を意図していたのであるが、広田内閣によって三六年の議会に提出された「不穏文書等取締法案」がその精神に基くものだったと一応云うことが出来るだろう。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
ウィキペディア
怪文書(かいぶんしょ)とは、信憑性および発行者が不明な状態で出回る事実上の匿名の文書である。内容的には、その多くが特定の組織・個人などに関する情報と称する類のもの、誹謗中傷もしくは一方的な主張を述べるものとなっている。裁判所において「いかがわしい文書。無責任で中傷的・暴露的な出所不明の文書または手紙のこと」とした裁判例(さいたま地裁平成18年9月27日判決)もある。
出典: 怪文書 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0