山砂
やまずな
名詞
標準
文例 · 用例
私は「千日堂」はどうするだろうか、砂糖を使うだろうか、砂糖を使って引き合うだろうか、第一そんなに沢山砂糖が入手できるだろうかと心配した。
— 織田作之助 『神経』 青空文庫
ただ乾いた山砂の上に細かい蟻が何匹も半死半生の赤蜂を引きずって行こうとしていたのです。
— 芥川龍之介 『手紙』 青空文庫
山砂もしつとりと湿気を含んだ、如何にももの静かな夕暮だつた。
— 芥川龍之介 『凶』 青空文庫
村には全く人氣が絶え、火山砂の村道ばかりが白じらと光つてゐた。
— 堀辰雄 『生者と死者』 青空文庫
ザザーッと山砂をつつんだ旋風が、たえず暗澹と吹きめぐっている風穴のなかでは、一しゅんのまも目を開いていられないのだ。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
また、何よりは、この辺の土質は、小石もない山砂で、岩磐の尖りや石ころもなく、騎馬の場合、馬のひづめを傷める惧れがないということも考え合わせられる。
— 吉川英治 『随筆 新平家』 青空文庫