褒め
ほめ
名詞
標準
文例 · 用例
學校は好きにも好きにも遂ひに世話をやかしたる事なく、朝めし喰べると馳け出して三時の退校に道草のいたづらした事なく、自慢では無けれど先生さまにも褒め物の子を、貧乏なればこそ蜆を擔がせて、此寒空に小さな足に草鞋をはかせる親心、察して下されとて伯母も涙なり。
— 樋口一葉 『大つごもり』 青空文庫
学校は好きにも好きにも遂ひに世話をやかしたる事なく、朝めし喰べると馳け出して三時の退校に道草のいたづらした事なく、自慢では無けれど先生さまにも褒め物の子を、貧乏なればこそ蜆を担がせて、この寒空に小さな足に草鞋をはかせる親心、察して下されとて伯母も涙なり。
— 樋口一葉 『大つごもり』 青空文庫
祖母が死んだ子を褒めて耕二を悪く母に言つてゐたのであらう、そして父が母を呼んだのはその話の終り切らない時だつたのだらう、兄が自分の部屋にゆく途中、茶の間を通ると祖母にその話の余波をまはされたから。
— 中原中也 『耕二のこと』 青空文庫
従つて彼等の間では彼等が世間に向つて抱くその野望からの当然の産物として出て来なければならなかつたのは、仲間同志に於ては、その仲間の誰でもを褒めたとも譏つたとも理由の分らない噂――まあまあ噂――さうつまり噂なんだ、それを作り出さんことに閑暇がない。
— ――飜弄さる 『蜻蛉』 青空文庫
この事自体からして、余り褒めた気持のいい話じゃない。
— 葉山嘉樹 『牢獄の半日』 青空文庫
良心が残ってる証拠だわ」「変な時に褒めるない。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
ところが、坂田の自己紹介は、紹介の限度を飛び越して、自分褒め、自惚れになってしまうのだった。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
この一代のわずかの生涯を終ってそのあとは後世の人にわれわれの名を褒め立ってもらいたいという考え、それはなるほどある意味からいいますると私どもにとっては持ってはならない考えであると思います。
— 内村鑑三 『後世への最大遺物』 青空文庫