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引っ切り

ひっきり
名詞
1
標準
文例 · 用例
それが引っ切りなしだから、町内の小火で提燈が露路に行列するようだ。
小島烏水 不尽の高根 青空文庫
去年の夏|築地小劇場のプロ芝居を見物に行ったときには、四十恰好のおばさんが引っ切りなしにチューインガムを噛んでいるのを発見して不思議な感じがしたのであった。
寺田寅彦 チューインガム 青空文庫
艫のほうでは引っ切りなしに測深機を投げて船あしをさぐっている。
寺田寅彦 旅日記から(明治四十二年) 青空文庫
甲板の寝台に仰向きにねて奏楽を聞いていると煙突からモクモクと引っ切りなしに出て来る黒い煙も、舷に見える波も、みんな音楽に拍子を合わせて動いているような気がする。
寺田寅彦 旅日記から(明治四十二年) 青空文庫
障子のガラス越しに見える秋晴れの空を蜻蛉の群れが引っ切りなしにだいたい南から北の方向に飛んで行く。
寺田寅彦 柿の種 青空文庫
爺さんは引っ切りなしに、煙草を燻らしていた。
佐左木俊郎 喫煙癖 青空文庫
他人の恋人を冒涜した事になるではないか……といったような不安と恐怖に、次から次に襲われながら、くり返しくり返し唾液を嚥み込んで、両手をシッカリと握り締めているうちにも、彼女の叫び声は引っ切りなしに壁を貫いて、私の真正面から襲いかかって来るのであった。
夢野久作 ドグラ・マグラ 青空文庫
……すなわち厳密な意味で申しますと、吾々の日常生活の中で、吾々の心理状態が、見るもの聞くものによって刺戟されつつ、引っ切りなしに変化して行く。
夢野久作 ドグラ・マグラ 青空文庫