頭職
かしらしょく
名詞
標準
appointed official sent to administer a certain region (in the Ryukyu Kingdom)
文例 · 用例
「飛騨判官朝高という人は、曾て此の飛騨国の地頭職を勤めたことが有る様に記憶しています。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
其当時、飛騨国の地頭職は藤原姓を冒す飛騨判官朝高という武将で、彼も蒙古退治の注進状に署名したる一人であった。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
幕府は承久の変後、院宣に応ぜし人々の所領三千余箇所を没して、有功の将士に与へ、新たに地頭職を設け、幕府の基礎は、更に強固なものとなつた。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
『中山世譜』〔『球陽』〕に、尚徳王成化二年王命呉弘肇(泊里主宗重)始任泊地頭職而掌管泊邑及大島徳島鬼界与論永良部島至于近世改称泊町奉行後亦仍称泊地頭兼任取次職(始建泊地頭)と見えている如く、いつしか泊地頭を置く必要を感じたのである。
— 伊波普猷 『浦添考』 青空文庫
私だって髪の一つも結わなくちゃ……」お島は腹立しそうに終にそこを立っていったが、父親も到頭職人らしい若い時分の気象を出して、娘の体を牽着けておく風の悪い田舎の奴等が無法だといって怒りだした。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
この時老中の「謡ひませい」の声の下から、幕府の楽頭職観世大夫が、平伏のまゝ四海波の小謡を謡ふ。
— 二十四世 観世左近 『よくぞ能の家に』 青空文庫
増上寺学頭職より進んで結城弘経寺の住職となること六年。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
これは聞き物だ」「まず身分を考えるがいい」「うん、身分か、能役者よ」「観世宗家の一族ではないか」「ああまずそういったところだな」「観世宗家と来た日には、五流を通じて第一の家柄、楽頭職として大したものだ。
— 国枝史郎 『名人地獄』 青空文庫
作例 · 標準
琉球王府は、宮古や八重山などの離島を直接統治するため、首里から「頭職」を派遣して現地の行政や司法を司らせた。
地方の行政単位である間切を統括する「頭職」は、貢納物の取り立てや治安維持に重い責任を負う、地域最高位の役職であった。
「頭職」として赴任した士族は、首里の王府と地方を結ぶ架け橋となり、中央の法令を現地の役人や領民に周知徹底させた。
慶良間諸島などの要衝に置かれた「頭職」には、海上の監視や異国船の漂着への対応といった、国防上の重要な任務も課されていた。